フェアトレードとは?世界で一番わかりやすく解説|身近なことから取り組もう
「フェアトレードについて知りたい!」
フェアトレードの言葉自体は知っている方も多いと思いますが、「いまいち意味が分からない」という方もいるでしょう。
そこで本記事では、フェアトレードの概要やメリット・デメリットを簡単に分かりやすく解説します。
本記事の内容
・フェアトレードとは?簡単に分かりやすく解説
・フェアトレードに取り組むメリットとデメリット
・身の回りにあるフェアトレード商品
身近にあるフェアトレード商品についてもご紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
フェアトレードとは?簡単に分かりやすく解説
フェアトレード(Fair Trade)は、直訳すると「公平な貿易」という意味になります。
簡単に言えば、途上国で作られた生産物を、適正価格で継続して取引する貿易のあり方です。
本来、貿易は輸出国・輸入国ともに利益をもたらす形でなければいけませんが、実際に行われている貿易は、どちらか一方の国が多くの利益を得られるようになっています。
一方の国だけが利益を得る「公平でない貿易」の形を変えるべくして生まれたのが、「フェアトレード」です。
フェアトレードの始まりは1940年代
フェアトレードのはじまりは1946年のアメリカで、プエルトリコの女性たちによって作られた手工芸品を、NGOが販売したことだと言われています。
日本では世界より少し遅れた1974年に、NGO「シャプラニール」によって取り組みが始められました。
2000年以降には、大手メーカーなどでも積極的に取り組む動きが広がり、一般の人にも知れ渡るようになったようです。
また、行政レベルでもフェアトレードを推進すべく、「フェアトレードタウン」認定を目指す取り組みを行い、2011年には熊本市が日本で初めて認定されています。
【立場別】フェアトレードに取り組むメリット
フェアトレードに取り組むメリットを、それぞれの立場に分けて見てみましょう。
生産者へのメリット
フェアトレードで適正な賃金を受け取った生産者は、収入が増えて生活も安定するため、貧困から抜け出せるようになります。
また、少しでも収入を増やすために子どもを働かせる「児童労働」は、途上国において問題でした。
しかし、フェアトレードを行うことで収入は増え、子どもが働かなくても生活できるようになるため、学校できちんとした教育を受けられます。
先進国ではあたり前のことかもしれませんが、フェアトレードに取り組むことで途上国の方の生活が安定するのは大きなメリットです。
消費者へのメリット
消費者のメリットは、安心・安全な商品を購入できる点です。
フェアトレードには「安全で健康的な労働環境」「環境への配慮」などの基準があり、農作物の栽培に農薬をできるだけ使わないオーガニック農法を取り入れています。
フェアトレード認証マークが付いた商品を選べば、他の一般的な商品に比べて安心で、安全性が高いと言えるでしょう。
企業へのメリット
フェアトレード商品を生産・販売する企業は、途上国の生産者を公平に扱う企業として、消費者や取引先企業からのイメージアップを期待できます。
また、環境や社会に配慮したESG評価の高い企業と認識されるため、ESG投資の対象になる可能性もあるでしょう。
フェアトレード認証マークがあれば、一目で企業の取り組みや姿勢も分かるため、イメージアップに繋がる大きなメリットと言えます。
社会・環境へのメリット
フェアトレードに取り組むことで、途上国は経済的にも技術的にも成長します。
また、農薬を極力控えたり、CO2の排出をおさえるなど、フェアトレードは持続可能な社会・環境に繋がるのがメリットです。
フェアトレードで先進国と途上国との経済協力関係が安定すれば、戦争や紛争も減ると言えるでしょう。
【立場別】フェアトレードに取り組むデメリット
フェアトレードの取り組みはメリットばかりに感じますが、一部デメリットもあります。
生産者へのデメリット
フェアトレードを行う生産者の中には、フェアとは言えないような安い賃金で働いている人も少なからずいるのが事実です。
フェアトレードの取り組みは良い面ばかり取り上げられるものの、生産者によっては生活があまり改善されていないこともあります。
フェアトレードに取り組む生産者全体が安定した収入を得るためにも、仕組みに関する課題は多いと言えるでしょう。
消費者へのデメリット
フェアトレード商品は、一般的に販売されている商品と比べて、価格が高い傾向にあります。
消費者は、価格の安さで購入を検討する方も多いため、ニーズに合わないことがデメリットと言えるでしょう。
しかし、最近は高くても良質な商品を求める消費者が増えているため、フェアトレード商品のニーズは高まると考えられます。
企業へのデメリット
フェアトレード商品として販売を行う場合、フェアトレード認証マークを付ける必要があります。
しかし、認証マークを得るためには、団体が定める基準を満たしているか、商品それぞれを申請しなければいけません。
たとえば、5商品にフェアトレード認証マークを付けたい場合、5商品を個別で申請します。
申請は、商品ごとにそれぞれ費用がかかるため、企業の負担は大きくなってしまうでしょう。
年々フェアトレードに関する注目度は上がっており、取り組む企業は増えているため、デメリット部分の改善が期待されています。
身の回りにあるフェアトレード商品
私たちの身の回りには、多くのフェアトレード商品があります。
先程もご紹介したように、一般的な商品と比べて価格は少し高いこともありますが、安心・安全を保証された良質な商品ばかりです。
見かけた際は、ぜひ手に取ってみてください。
食品や日用品、衣料品など、代表的なフェアトレード商品をご紹介します。
食品
フェアトレード商品で一番種類が多いのは食品です。
たとえば、代表的なフェアトレード食品には以下のようなものがあります。
・バナナ
・コーヒー
・紅茶
・カカオ(チョコレート)
・スパイス
・ハーブ
・ドライフルーツ
・はちみつ
・ワイン
できる限り農薬を使わず、安心・安全な商品作りがフェアトレードの基準にあるため、良質な食品と判断できます。
日用品
フェアトレードは食品のイメージが強いものの、日用品も増えています。
・コットン製品
・化粧品
・紙製品(バナナペーパー)
バナナペーパーは、日本で初めてフェアトレード認証された用紙で、紙袋やラッピングなどさまざまなところに用いられています。
弊社では、バナナペーパーを使用した名刺も取り扱っており、独特な風合いから名刺にこだわりたい方に人気です。
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衣料品
衣料品にも少しずつフェアトレードの動きは広まっています。
たとえば、有名ブランドの「ステラ マッカートニー」や「ヴィヴィアン・ウエストウッド」では、原料にフェアトレード商品を活用しており、途上国の団体と協力しながらフェアトレードの取り組みを進めています。
また、日本のブランド「ピープルツリー」は扱う商品すべてがフェアトレード商品で、世界のさまざまな団体と協力しながら販売を行っています。
まとめ
本記事では、フェアトレードの概要やメリット・デメリット、身の回りにあるフェアトレード商品についてご紹介しました。
フェアトレードは生産者だけでなく、消費者や企業にも大きなメリットをもたらしてくれます。
身近なところにもフェアトレード商品は多数販売されているので、まずは普段使用している物から変えてみるなど、気軽に取り組むのがおすすめです。
本記事を参考に、ぜひフェアトレードに参加してみてください。